スイカ割り
汗がにじむ夏真っ盛り。やっぱり夏は海でしょ! という白石君の提案で、杉元君やアシㇼパちゃんも誘い、海へ行くことにした。私たちは皆車を持っていないので、公共交通機関を使おうかとも思ったがダメ元で尾形さんに連絡を入れたところ、意外にも車を出してくれるとの事で、結局五人で行く事になった。海に行く前日、『海に行く話をしたら菊田さんがスイカをくれたんだ! 皆でスイカ割りしよう!』と杉元君が画像を送ってきてくれた。これは、車を出してもらって正解だったなと大きなスイカの映る画面を見ながら思った。
当日、海水浴場に向かう前にコンビニへ寄ると何となく見覚えのある高級そうな車が停まっていた。おや? と思い見回すと鯉登さんと月島さんがちょうど店から出てきた。どうやら二人も海へ行くらしい、ただし私達が行く予定の海水浴場ではなく、もう少し先に所有してるプライベートビーチへ行くらしい。
「こんな所にもプライベートビーチって存在してるものなんですね! すごい!」
思わず目を輝かせながら言うと、気分をよくしたらしい鯉登さんが私達も連れて行ってくれる事になった。白石君は少し残念そうだったが――恐らくたくさんの水着ギャルを見たかったんだろう――スイカ割りもやるなら確かに人の多い海水浴場よりプライベートビーチの方がいいだろうと杉元君やアシㇼパちゃんは大賛成だった。何でもいいから行くなら早く向かうぞ、と言う尾形さんの車に乗り込み、鯉登さん達の乗った車の後を着いて行く。
海水浴場につき着替えの為に二手に分かれる。アシㇼパちゃんとは一緒に水着を買いに行ったのでお互いどんな水着かは知っているが、改めて可愛い可愛いと褒め合いながら更衣室を出る。男性陣との待ち合わせ場所に向かうと、まあ絵面の眩しい事。薄々気付いていたが皆筋肉がすごいなぁと感心する。あそこまではならなくとも、私ももう少し引き締めたいなと密かに思った。
しばらくは海に入ったりパラソルの中で休んだりと各々で楽しんだ後、そろそろスイカ割りをしようと杉元君が言う。鯉登さんが興味津々なものだから、月島さんも渋々参加する事にしたようだ。ビニールシートを引き、目隠し用の布と棒を用意する。
さて、では誰がスイカ割りに挑戦するかと事前に用意していた棒で作ったクジを皆で引く。一斉にクジの結果を見ると、当たりを引いたのは
初出・2022/08/14